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【輸血の看護技術】PCはなぜ揺らす?1単位何ml?答える事できますか?

輸血,看護技術

こんにちは!看護師歴10年目のたま子(@kangoshi_tamako)です!

突然ですが、新人看護師のみなさん

「〇〇さんに輸血お願い!」

そう先輩に言われて、あなたは自信を持って実施することができますか?

輸血は病棟によって実施する機会が多いところ、少ないところがあります。

輸血をする機会が少ない病棟は、久々にあたって

輸血なんて忘れちゃったよ〜…

 

これで合ってるっけ?

新人看護師

と不安になることもありますよね。

でも大丈夫!

今回の記事を見ていただければ…

自信を持って輸血ができるようになりますよ!

今回は新人看護師さんのために、輸血の実施と観察項目について確認していきたいと思います。

たま子

輸血で失敗したくない方は是非今回の記事をご覧になってくださいね!

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輸血で使用する『血液製剤』とは?

輸血

まず、輸血時によく使用する血液製剤の種類と、保管方法や特徴などを理解しておきましょう。

血液製剤の種類と期限

照射赤血球濃厚液(RCC)

照射赤血球濃厚液(RCC)は、血液から白血球および血漿の大部分を取り除いた後に赤血球保存用添加液(MAP液)を加えた赤血球濃厚液に放射線を15Gy照射した製剤です。

出血及び赤血球が不足する状態、またはその機能低下による酸素欠乏のある場合に使用されます。

  • 保管温度:4〜6℃
  • 有効期限:採血後21日間
  • 1単位:約140ml

新鮮凍結血漿(FFP)

新鮮凍結血漿は、血液から出血の防止に必要な各種の凝固因子が含まれる血漿を取り出したものです。

複数の血液凝固因子の欠乏による出血、出血傾向のある場合に使用されます。

  • 保管温度:−20℃以下
  • 有効期限:採血後1年間
  • 1単位:約120ml

照射濃厚血小板製剤(PC)

照射濃厚血小板製剤は、成分採血装置を用いて血液の止血機能を持つ血小板を採取したものです。

血小板の減少またはその機能低下による出血、出血傾向のある場合に使用されます。

  • 保管温度:20〜24℃
  • 有効期限:採血後72時間以内
  • 1単位:約20ml

「全血製剤」と「成分輸血」

輸血用血液製剤の種類には、「赤血球製剤」、「血漿製剤」、「血小板製剤」の他に「全血製剤」があります。

以前は採血されたままの血液「全血製剤」の輸血が主流でしたが適応の根拠が明らかにならないことから現在ではほとんど使用されていません。

現在主流となっている輸血は、採血した全血献血を遠心分離し、赤血球、血漿、血小板の3種類に分け、それぞれ必要とする成分だけを輸血する「成分輸血」です。

ポイント現在の主流は「成分輸血」。

たま子

現在「全血輸血」はほとんど行われていません。

輸血の「単位」とは?

ある人が全血献血で提供した200mlの血液から作られる血液製剤の量が1単位となります。

RCCで考えると、全血200mlの血液を調整すると約140mlのRCCができ、それを1単位とします。

たま子

滴下スピードを合わせる時に必要となるので、それぞれの血液製剤が1単位何mlなのか把握しておく必要があります。

正確に言うと1単位がきっかり140mlではないため、カルテに記載する時は「◯単位」と単位数を記載しましょう。

まとめ全血200mlから作ることのできる血液製剤の量が『1単位』

RCCとMAPの違いとは?

たま子

病棟の年が上の方の先輩はRCCの事MAPって言っていませんか?

RCCとMAPはどちらも同じ照射赤血球濃厚液のことを差します。

ひと昔前はMAPと呼ばれていましたが、血液製剤の使用指標改定時に現在の「RCC」という名称に変わりました。

  • MAP→照射赤血球濃厚液に入っている保存液(赤血球保存用添加液)の略称
  • RCC→照射赤血球濃厚液の略称

呼び方は変わりましたが、現在でもRCCの中にMAP液が入っていることになります。

ちょっとややこしいですが…とりあえず臨床での略語としてはRCC=MAPと覚えておきましょう。

まとめRCC=MAPでどちらも照射赤血球濃厚液の略称。最近になってMAPからRCCへと呼び方が変わった

FFPはなぜ放射線照射の必要はない?

RCCとPCは放射線を照射した製剤ですが、FFPは放射線を照射していません。

放射線の照射はリンパ球を不活化する事で輸血後の合併症GVHDを予防するために行われます。

FFPのは凍らせた状態で保存されており、リンパ球が死滅しているため放射線の照射は必要ありません。

ポイント凍らされたFFPではリンパ球が死滅しており、GVHDが起こる危険性がないため放射線照射は不要

血液製剤の使用時の注意点

照射赤血球濃厚液(RCC)

照射赤血球濃厚液(RCC)は冷所に保管し、使用前に冷蔵庫から出して室温程度の温度にします。

冷蔵庫から取り出してすぐに使用するのではなく、人肌程度の温度になるまでしばらく常温で放置します。(室温で30分以内)

冷蔵庫から出してすぐの冷たい血液製剤を使用した場合、不規則抗体の発生や低体温によりショックを起こす危険性があるため注意しましょう。

新鮮凍結結晶(FFP)

新鮮凍結結晶(FFP)は30〜37℃に解凍し使用します。

FFP融解装置が病院にある場合はそれを使用して解凍します。

たま子

直接バックにお湯をかけないように注意しましょう。

照射濃厚血小板製剤(PC)

照射濃厚血小板製剤(PC)を使用する際は血小板機能を保持するために低温保存・振盪保存をする必要があります。

<照射濃厚血小板製剤(PC)はなぜ揺らす必要がある?>

血小板は酸素供給が十分に行われないと、血小板の代謝によって生じる乳酸が原因でpHの低下が起り、凝固機能が低下してしまいます。

血小板の凝固機能低下を予防するために、照射濃厚血小板製剤(PC)を静かに揺らしながらバックの素材を通して空気を入れ替えることで適切なpHを保つ事ができるのです。

たま子

血小板製剤のバックには適当な「ガス透過性」があります。

ポイント照射濃厚血小板製剤(PC)は揺らす事でバックを通してガス交換を行い、血小板の凝固機能の低下を防ぐ。

輸血実施の際の注意点

輸血

輸血は血液成分の欠乏や機能低下により貧血や出血傾向などの症状が出現した時に、それを改善するために使用されます。

そのため…

一歩間違えば大きな事故となってしまいます。

そのため、輸血実施時には以下のことに注意しながら慎重に行うようにしましょう。

使用前にダブルチェックを行う

輸血の際は徹底したダブルチェックを行います。

2名の医療従者が指示書と血液製剤を照らし合わせながら指差し声出し確認を行います。

チェック表やダブルチェックのタイミングなどは病棟や病院によって違いがあるので、院内の決まりを確認しておきましょう。

輸血施行前の確認項目患者指名
血液型
血液製剤の種類
血液量
血液製剤番号
有効期限
血液適合(クロスマッチ)
放射線照射の有無

血液製剤を目で見て不備がないかも確認しましょう。

たま子

反転させて、凝固・溶血・凍結など異常が起きていないかをチェックします。

クロスマッチとは?

輸血前に行う交差適合試験をクロスマッチと呼びます。

輸血使用前には患者さんの血液と輸血で使う血液製剤を混ぜた時の反応を見て輸血可能な血液かどうかを調べます。

試験は主試験と副試験の2回行われます。

  • 主試験:患者さんの血清(または血漿)と輸血用血液製剤の血球の反応をみる
  • 副試験:輸血用血液製剤の血清(または血漿)と患者さんの血球の反応をみる

輸血の副作用を観察する

輸血の開始直後は副作用が出現しやすいため、患者さんのそばを15分間は離れないようにしましょう。

5分・10分・15分ごのバイタルサイン測定副作用の有無を観察して記録に残します。

輸血の副作用急性溶血反応
血圧低下
呼吸困難
血液障害
発熱
悪寒・戦慄
他にもたくさんあります

上記の症状が見られた場合は、すぐに血液製剤の投与を中止し医師に報告をしましょう。

重篤な副作用が生じた場合は、輸液の処置などを行う必要があります。

たま子

これ以上血液製剤が体内に投与されないようにシリンジでできる限り除去しましょう。

輸血投与時の注意点

輸血時のライン確保は太い針で

通常22Gの留置針を使用する事が多いですが、輸血の際は溶血を予防するために留置針は太いものがよく、できれば20G以上の太さが望ましいです。

また、病院や病棟によっては輸血のラインは医師が確保すると決まっているところもあるため注意しましょう。

たま子

ちなみに私の病院では輸血のライン確保は医師が行うと決められていました。

輸血開始直後の滴下スピードはゆっくり

輸血の投与速度の指示があると思いますが、最初はゆっくりと投与を行うようにしましょう。

その理由は輸血投与開始直後は特に重篤な副作用が起こりやすいと言われているから。目安としては1ml/分程度のスピードです。

たま子

5分間よどゆっくりと投与して問題なければ指示のスピードに早めましょう。

輸血は基本的に輸液ポンプは使用しない

輸血は基本的には自然滴下で投与します。

輸血専用のポンプではない輸液ポンプを使用してしまうと血球が破壊される可能性があるからです。

普段使用している輸液ポンプは輸血に使用するべきではありません。

新人看護師さんがよく間違えて輸血専用のポンプではない通常の輸液ポンプで輸血を行うというミスを起こします。

たま子

「大事な薬剤=輸液ポンプを使用する」って思い込んでいるので、よく間違えてしまうんですよね。

「輸血は基本的には自然滴下」!間違えないよう気をつけましょう。

輸血後の合併症

輸血投与後15分経過すれば病室を退室しても構いませんが、輸血後24時間は合併症が発生しやすい状態となっています。

頻回に患者さんの状態を確認するようにしていきましょう。

輸血の合併症は輸血後1日以内に発生する急性合併症と輸血ご1日以降に発生する遅発性合併症に分けられます。

<急性合併症(1日以内)>

  • アレルギー反応
  • 最近感染症
  • ABO不適合輸血
  • 輸血関連急性肺障害(TRALI)
  • 輸血関連循過負荷(TACO)

<遅発性合併症>

  • Rh遅発性溶血性輸血副作用(輸血後1日以降)
  • 輸血後GVHD(輸血後7日以降)

輸血後GVHDは一旦発症すると死亡率は90%以上と言われている恐ろしい合併症です。

血液製剤に放射線を照射する事により予防が可能となったため、現在ではほとんど認められなくなっています。

「こんな副作用が出たらこの合併症が起こっている可能性がある!」

患者さんに認められる副作用とそれから考えられる合併症を紐づけて覚えておきましょう。

<輸血の副作用と考えられる合併症>

たま子

輸血後合併症とその兆候を理解して、患者さんの異変を見逃さないようにしましょう。

輸血が苦手な看護師さんへ

中には「血が苦手!」「輸血が緊張するから嫌い!」という看護師さんもいるかと思います。

病棟看護師はどうしても医療行為が多くなりますが、看護師としての働き方の中には医療行為が少ないものもあります。

例えば私の妹は病棟看護師から小規模多機能型居宅介護事業所に転職しましたが仕事で医療行為を行う事はなかったそうです。

輸血が苦手な看護師さんは働き方を考え直して見ても良いかもしれません。

医療行為をする必要のないのに看護師として働ける職場をまとめてみましたので、悩んでいる方はご覧になってみてくださいね。

おわりに

輸血は間違えると患者さんの命に関わる事態になるのでしっかりと事前に看護技術を身につけておくようにしましょう。

  • 厳重なダブルチェックを行う事
  • 副作用の出現に注意し、合併症の早期発見と早期治療を行う事

以上2点が輸血の際に重要な事だと考えます。

たま子

きちんと理解して安全に輸血が行えるように頑張っていきましょうね!

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最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!

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