あー!またインシデント起こしちゃった…。
もう看護師なんて向いてないよ…こんな自分どうにかしたい…
新人看護師
こんにちは!看護師歴10年目のたま子(@kangoshi_tamako)です!
インシデントが多くなると本当に気持ちがへこみますよね。
周りの看護師に迷惑をかけて申し訳ないし、先輩に怒られて落ち込むし…
時には患者さんの命を危険にさらしてしまうんじゃないかって恐怖さえ覚えます。
私も新人の頃はインシデントをたくさん起こしてきたのでその気持ちは痛いほどわかります…。
でも落ち込まなくて大丈夫!
新人看護師のうちはインシデントが多くて当たり前ですよ!
先輩看護師達だってたくさんインシデントを起こしたからこそ、インシデントの予防策を取ることができるようになったんです。
そこで今回の記事では新人看護師さんに向けて《インシデントを起こす原因原因と予防策》をご紹介いたします。
たま子
私が新人看護師の頃のインシデント体験談
私は看護師歴がもう10年近くになります。
大学病院で長く看護師を続けてきたので、業務も煩雑で難しい医療処置も多かったです。
胸を張って言える事ではありませんが…
新人の頃はとってもインシデントが多かったんですよ!
インシデントが多くなると本当に嫌な不安な気持ちになりますよね。
そして自分に自身がなくなっておどおどしながら仕事をしてしまうので更にインシデントが増えていく…
つまり
どんどんインシデント地獄にはまっていきます(涙)
そこで、まず悩める新人看護師さんの気持ちを楽にするために
『インシデントで悩んでるのはあなただけじゃないんだよ!』
と、安心してもらうために自分の体験談を書いていこうと思います。
インシデント事例1:採血スピッツを他の患者さんと取りちがえる
とある日勤の業務中。
部屋持ち患者Aさんの採血のオーダーが急に出ました。
でもその日はめちゃくちゃ忙しかったんです…。
オーダーされたラベルを急いで採血スピッツに貼って、
Aさんの病室に行きました。
たま子
あ〜!あと10分でオペ出しの時間〜!
もうそろそろ入院も来るし…どうしよう!
そんな思いでとっても焦っていました。
そこで…
しないといけないはずの《端末でのバーコード確認》を抜かしてしまったのです。
でも、確認してない時に限ってミスは起こるんですよね…。
Aさんの採血スピッツを提出してしばらくして…
検査部からの電話がありました。
ありえないデータ出てるよ!
先輩看護師
Aさんの採血データが今までのものとは全く違ったので…
不審に思った検査部が連絡してきたのです。
たま子
え!?
何か間違えた!?
そこでインシデント発覚!
私はAさんと他の患者さんのスピッツを間違えて採血していたのです…!
検査部が気づいてくれたからよたったものの…
このまま間違ったデータで投薬や手術などが行われていたら…
と、ぞっとしました。
インシデント事例2:思い込みで抗生剤の点滴を抜かす
ある日の準夜勤務の話。
20人くらいの部屋持ちの中で8人ほど夕方の抗生剤を投与する患者さんがいました。
私の病棟では準勤務でフリーの看護師が1人います。
いつも大体そのフリーの看護師が抗生剤の点滴を回ってくれていたんです。
緊急入院…リオペ…めちゃくちゃ忙しい準夜帯でした…
たま子
勝手に思い込んで部屋持ちの患者Bさんの抗生剤を行わなかったのです!
忙しすぎて自分の部屋回りをする事で必死になっていました。
そしてやっと消灯になり休憩室で一息ついていた時…
先輩が休憩室に飛び込んできました!
Bさんの夕方の抗生剤残ってるよ!
忘れてたでしょ!
先輩看護師
たま子
え!?
フリーさん抗生剤いってくれてなかったの!?
ここでインシデント発覚!
私はフリー看護師が抗生剤の点滴行っている「はず」と思い、必要な点滴を抜かしてしまっていたんです。
これがもしすごく重要な点滴だったら…。
そう思うとぞっとした事を覚えています。
新人時代はとにかくインシデントが多かった!
私は忙しくなると焦ってしまうし、集中すると変に思い込んでしまう癖があって…
新人時代はとってもインシデントが多かったです!
同期よりもインシデントレポートを書く回数も多く、先輩からもたくさん怒られて
たま子
と、毎日の様に思いながら仕事をしていました。
でも色々工夫しながら仕事を続けていると…
次第にインシデントは減ってきましたよ!
私ができたのできっとあなたにもできるはず!
インシデントが多くて悩んでいる信じ看護師さんのために、自身の経験から『インシデントを起こす原因と予防する方法』を分析してみました!
新人看護師がインシデントを起こす原因
知識不足
まず、インシデントは知識不足によって起こります。
▼知識不足で起こるインシデントの例
- この薬剤にこんな副作用があるとは知らなかった
- この処置にこんな前処置が必要とは知らなかった
- 機械の操作方法をよく知らずに使ってしまった
新人看護師
そんな風に思って知識不足のまま処置した事はありませんか?
知識が不十分のまま業務や処置をしていると必ずミスにつながります。
たま子
思い込み
抗生剤の点滴を抜かしてしまった私のインシデントがからもわかるかと思いますが…
「きっと〇〇さんが抗生剤の点滴をしてくれてるはず!」と思ってしまった事から点滴を抜かしてしまいました。
『〜なはず!』と思い込むことは危険です!
抗生剤の点滴も自分で勝手に思い込まず、フリーの看護師に確認していれば…Bさんの輸液トレイを確認していれば…
インシデントを起こすことはありませんでしたよね。
たま子
看護師間のコミュニケーション不足
看護師間でのコミュニケーション不足もインシデントが起こる原因の一つです。
▼コミュニケーション不足で起こるインシデントの例
- ある看護師が薬剤を投与した事を報告しなかったため、他の看護師も同じ薬剤を投与し、結果として重複投与となってしまった
- ある看護師が点滴に薬剤を混注、それを報告しなかったので他の看護師も同じ薬剤を昆虫し倍量の薬剤が投与された
看護師間でコミュニケーションを怠ると処置や患者さんの情報共有が希薄になります。
必要な情報を把握していないとあなたは正しいことをしているつもりでも
実はインシデントを起こしている場合があります。
たま子
焦り
私の起こしたインシデント事例でもわかるかと思いますが…
焦りはインシデントの大きな原因になります!
▼看護師が焦りを感じる時
もうこんな時間なのに全然部屋回りができていない!バイタルすらとれてない!
忙しすぎる!
新人看護師
急に緊急入院取らないといけなくなった!
え!?こんな時に限ってオペも早く終わったの!?
新人看護師
処置や検査が重なって忙しくなってくると頭がいっぱいいっぱいになりますよね。
焦って平常心を失い、普段のペースが乱れると…
必ずインシデントが発生します!
たま子
確認不足
焦りを感じたり、気が緩んだりすると『確認』をとばしてしまう事ありませんか?
断言しますが…
確認しないと必ずインシデントが起こります!
▼確認付属によって起こるインシデント
時間0.1mlで合わせたはずのポンプが時間1mlの速度になっていた!
新人看護師
1錠と思って投与した薬剤の量が2錠だった!
新人看護師
人間なので無意識のうちに思い込んでる事ってたくさんあるんです。
「絶対大丈夫!」なんてありません!
たま子
インシデントの経験不足
そして一番はこれ!
新人看護師はまだまだインシデントの経験不足です!
先輩達だって新人の頃はインシデントをたくさん起こしてきました。
こんな時にはこんなインシデントが起こるんだ!
次からはこんな時には絶対に気をつけよう!
自分の失敗から多くを学んできたんですよ。
新人のうちはまだ看護師になってからの日も浅く経験が少ないですよね。
なので…
新人看護師のうちはインシデントくて当たり前!
これから「具体的なインシデントの予防策」をご紹介していきます。
たま子
新人看護師のインシデントが減る10の対策
疑問を解決してから処置を行う
先ほども説明した様に知識不足のまま処置を行うと必ずミスを起こします。
自信のない事やわからない事はしないようにしましょう!
わからなければ絶対調べる!
調べてもわからなければ素直に先輩聞く!
きちんと疑問を解決してから処置を行うと間違う事はありません!
たま子
看護師間でのコミュニケーションをとる
インシデント予防のために看護師間でのコミュニケーション徹底しましょう。
▼看護師間でのコミュニケーション例
新人看護師
先輩看護師
新人看護師
先輩看護師
上記の様なコミュニケーションをとる事で
過剰投与や重複投薬などのインシデントを防ぐ事ができます!
たま子
ワークシートの記入方法を工夫して抜けをなくす
インシデントを減らすためには…
ワークシートの記入方法を工夫する事も一つの手です。
看護師はワークシートを常に確認しながら業務を行いますよね。
あなたはワークシートに『黒いボールペンで処置を書き込むだけ』ではありませんか?
そんな新人看護師さんはワークシートの記入方法を変えてみたらいいかもしれません。
▼ワークシートの記入を工夫する例
- 色やマーカーで処置や看護の優先順位を区別する
- 必要なデータは( )抜きにする
ワークシートで大切な部分を強調して忙しい時でも頭に入りやすいようにしましょう。
抜けが少なくなってインシデントが減りますよ!
たま子
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5Rを意識して確認行為をしよう
新人看護師のみなさん、もちろん「5R」知っていますよね?
インシデントを予防するために投薬の際は5Rの徹底はとても大切です!
5Rについては国家試験にも出題頻度が高いので新人看護師でも知っていると思いますが、念のためおさらいしておきましょう。
インシデント対策に必要な「5つのRight」を略して「5R」と言います。
<5R>
- Right Patient 正しい患者
- Right Drug 正しい薬剤
- Right Dose 正しい量
- Right Route 正しいルート
- Right Time 正しい時間
▼(例)山田花子さんに昼食後のロキソニン錠を1錠配薬する場合の5R
- Right Patient 正しい患者:山田花子さんに
- Right Drug 正しい薬剤:ロキソニン錠を
- Right Dose 正しい量:1錠
- Right Route 正しいルート:経口より
- Right Time 正しい時間:昼食後に
もし5Rの確認を怠れば…
Aさんに投与すると思っていた薬剤がもしかしたらBさんに投与する薬剤かもしれません
また、静脈に投与すると思っていた薬剤がもしかしたら経口からの投与かもしれません。
5Rを確認する事で正しい経路の投薬が可能になります!
たま子
「指差喚呼」で確認する
新人看護師
そう思っている新人看護師のあなた…
きちんと「指差喚呼」はしていますか?
「指差喚呼」とは確認の際は指を刺しながら声を出して確認する行為の事を言い、「指差し確認」とも呼ばれます。
頭の中で考えているだけでは間違った思い込みで動いてることもあるんですよ。
例えば…
頭ではインスリンを6単位セットしたと思っていたとしても実際の目盛りは9単位になっているかもしれません。
頭では2アンプル昆注したと思っていた薬剤が実際には1アンプルのみしか昆注していないという事もあります。
人は時として自分が思ってもいないようなミスをします。
思い込みだけで行動することはとても危険です。
▼指差喚呼で確認する例
新人看護師
新人看護師
指差喚呼をすると思いこみでのインシデントを減らすことができます!
たま子
「ほうれんそう」を徹底する
新人看護師
人間に絶対はありません!
自分がしっかりと確認をしたつもりでも、ミスはやっぱり起こってしまいます。
特に新人看護師のうちは自分だけで判断・実施することはとても危険です。
インシデントを回避するためには…
第3者から客観的な目で確認してもらう事が必要です。
そこで、「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)を徹底しましょう。
新人看護師
不安なことは必ず先輩の目でも確認してもらってくださいね。
自分が間違った思い込みをしていても、他のスタッフは違いに気づいたなんてことはよくある話です。
『ほうれんそう』を徹底する事で自分だけの思い込みでのインシデントを減らす事ができます!
たま子
忙しい時ほど確認を徹底する
忙しいと必死になって確認を怠りがちなってはいませんか?
でも、断言します…
忙しい時ほどミスは起こります!
インシデントを減らすためには忙しい時ほど意識的に丁寧に確認するようにしましょう。
先輩に「仕事が遅い!」と怒られてもいいんです。
自分が怒られない事よりも患者さんに安全な看護を提供する事の方がよっぽど重要です。
時間がなくても手を抜かないところは抜かない。
それは完璧にすることでもなく、丁寧にする事でもなく[確認]する事。
作業が遅くなるかもしれないけど、必要な行為。
患者さんの安全のため。何より自分自身を守るため。 https://t.co/9pByURbhut— たま子@大学病院10年目看護師 (@kangoshi_tamako) 2018年2月2日
忙しい時ほど心を落ち着かせて確認する事で必ずインシデントは減るはずです!
たま子
起こしたインシデントを振り返る
どれだけ努力してもインシデントが起きてしまう事はあります。
インシデントが起きた時はインシデントレポートを書いて実際に起こったインシデントを振り返りましょう!
▼インシデントレポートでの振り返り
- そのインシデントを起こしてしまったのか
- どうすれば防ぐ事が出来たのか
- カンファレンスでのインシデントの共有
特に新人看護師の「なぜミスをしてしまったのか自分でもわからない」って事多くないですか?
先輩看護師から意見をもらう事で自分のミスの原因が発見できるかもしれません。
また、インシデントを共有する事で他の看護師への注意喚起にもなります。
インシデントレポートで振り返ることで次回に起りうるインシデントを予防事ができます!
たま子
インシデントを起こした時は気持ちを切り替える
インシデントを起こすと本当に気持ちが落ち込みますよね。
でももしかして…
インシデントでモヤモヤした気持ちを引きずったまま仕事をしてはいませんか?
インシデントを引きずっていると、次々とまたインシデントが続くんですよね…
私も新人の頃は『インシデントの負のスパイラル』陥った事がよくあったのでお気落ちよくわかります。
落ち込んだままでいると頭がしっかり回らないし
あなたが持っているせっかくの本来の力を発揮する事できません!
インシデントを起こしても切り替えができればインシデントの負のスパイラルを予防できます!
たま子
「新人なんだからインシデントはつきもの!」と割り切って!
いつまでも引きずらないようにしてくださいね!
それでもインシデントが多い時は…働き方を調整する
新人看護師
もし、あなたが努力してもインシデントが減らないとしたら…
忙しすぎる職場で無理して働いてはいませんか?
仕事が忙しすぎるとどれだけ頑張ってもインシデントを起こしてしまうのは当然ですよね。
そんな時は…
我慢せずに働き方を調整しましょう!
▼楽な働き方
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たま子
あなた本来の力が生かせる環境で働きましょう!
無理はしない様にしてくださいね!
まとめ:新人看護師はインシデントが多くて当然!自分のペースで頑張ろう!
- 疑問を解決してから処置を行う
- 看護師間でのコミュニケーションをとる
- ワークシートの記入方法の工夫する
- 5Rの確認を徹底する
- 「指差喚呼」で確認する
- 「ほうれんそう」を徹底する
- 忙しい時ほど確認を行う
- 起こしたインシデントを振り返る
- インシデントを起こした時は気持ちを切り替える
- それでもインシデントが多い時は…働き方を調整する
インシデントが多くなるととっても気持ちが落ち込むと思いますが…
新人看護師なんだからインシデントが多いのは当然!
気持ちを切り替えてあなたのペースで経験を積んでくださいね。
コツコツ頑張りながら仕事を続けていると…
しばらくすれば嘘の様にインシデントが減っているはずです。
今は辛いかもしれませんが頑張ってくださいね!陰ながら応援しています!
たま子
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