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腰椎穿刺(ルンバール)はこれで完璧!看護師の介助方法を詳しく解説!

ルンバール,看護師


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『今日〇〇さんルンバール(腰椎穿刺)だから!』

やった事がない方は急に『腰椎穿刺(ルンバール)』と言われると焦ってしまいますよね。

でも大丈夫!

腰椎穿刺(ルンバール)は比較的簡易な検査で、看護師がする処置は少ないです。

準備物品や医師の介助のポイントを頭に入れておけばOK!

今回の記事を見れば安心して腰椎穿刺(ルンバール)の介助につく事ができますよ。

たま子

腰椎穿刺(ルンバール)がよくわからなくて不安な看護師さんは是非ご覧になってくださいね。

腰椎穿刺(ルンバール)ってどんな検査?目的や適応疾患は?

腰椎穿刺(ルンバール)は腰椎のクモ膜下腔より『脳脊髄液』の一部を採取する検査です。

脳は背中にある脊髄と繋がっているため、腰椎(腰の下あたり)を穿刺する事で脳脊髄液を採取する事ができます

髄液を採取する事により、髄液量の測定や病気の診断を行います。

腰椎穿刺(ルンバール)の目的

  • 骨髄炎・脳炎・くも膜下出血・脳腫瘍などの脳脊髄系疾患の診断
  • 治療のための髄腔内薬注入
  • 脳室撮影時の造影剤の投与
  • 脳脊髄圧の測定と脊髄排除による頭蓋内圧の減圧

腰椎穿刺(ルンバール)の適応となる疾患には以下の様なものが挙げられます。

腰椎穿刺(ルンバール)の適応となる疾患

  • 髄膜炎
  • 脳炎
くも膜下出血
  • 脳腫瘍
ギランバレー症候群
  • ベーチェッ病
  • 多発性硬化症

腰椎穿刺(ルンバール)の準備物品とその用途

まず腰椎穿刺(ルンバール)の準備物品のご紹介!

『これ一体何に使うんだよ!』ってあなたが混乱しないために…物品の使用用途も合わせて記載しておきますね。

▼腰椎穿刺(ルンバール)の準備物品とその用途

  • スパイナル針(20〜22G):穿刺を失敗する可能性があるため予備も準備しておくと良い
  • 滅菌手袋(標準6〜7くらい)
  • 滅菌ガウン(医師によっては使用しない事も)
  • 帽子
  • 処置用シーツ:汚染防止
  • 滅菌シーツ(穴なし):清潔野確保に使用
  • 滅菌シーツ(穴あき):穿刺部にの清潔確保のために使用
  • 
イソジンの消毒スワブ(2本以上):穿刺部の消毒に使用
  • 
滅菌スピッツ(必要分を確認):髄液採取のため使用
  • エクステンションチューブ50cm:髄液採取のため使用
  • 滅菌ガーゼ(5×5くらいのもの):穿刺部の圧迫に使用
  • 
絆創膏やテープ:終了後の穿刺部の保護のために使用(絆創膏やガーゼ+テープなど…方法は医師によって違う)
  • 局所麻酔材・鎮静剤:医師の指示を確認
  • 18G・23G針:局所麻酔材・鎮静剤の吸引・投与に使用
  • シリンジ:局所麻酔材・鎮静剤の吸引・投与に使用

《鎮静剤使用時》

  • 酸素マスク:呼吸抑制時・急変時に使用
  • モニター:急変の可能性を考え適宜バイタルサインを取りながら
  • ガーグルベイスン:喀痰や涎流出時に使用

鎮静剤・麻酔剤使用時は呼吸抑制やレベル低下などの副作用が起こる可能性があるので、急変時の対応のため酸素マスクやモニターを準備しておきます。

(※病院や医師の指示によっても多少違うため…参考までによろしくお願いします!)

腰椎穿刺(ルンバール)の手順と看護師の介助方法

腰椎穿刺(ルンバール)施工前

●腰椎穿刺(ルンバール)に必要な物品の準備を行う。

●鎮静下で腰椎穿刺(ルンバール)を行う場合は酸素マスクを準備し呼吸抑制時に早急に対応できるようにする。

●静脈より鎮静剤を投与する必要がある場合は事前にルート確保を行い持続点滴を開始する。

●検査には15〜30分前後の時間がかかるため、検査前にトイレを済ませておく事を患者に説明する。

●腰椎穿刺(ルンバール)施工前にバイタルサインを測定する。

腰椎穿刺(ルンバール)施工中

●患者をベッド・処置台に案内する。

●鎮静下で腰椎穿刺(ルンバール)を行う場合はモニターを用意し、血圧計・SPO2モニターを装着。適宜バイタルサインを測定できるようにする。


●ベッド上に側臥位になり、体を丸めてもらう。

患者さんに側臥位になってもらい、エビのように体を丸めてもらいます。

この際「おへそを見るような感じで」「ひざを抱えるように」など声かけをすると伝わりやすいです。

緊張して体がガチガチになっている場合はうまく丸まれない場合があるので看護師はリラックスするような声かけを行なってくださいね。

きちんとした体位をとる事で腰椎棘突起の感覚が拡大し穿刺が成功しやすくなります。事前のボジショニングは念入りにきちんと行いましよう。


●患者の衣類をずらし穿刺部位の皮膚が見えるようにする。

穿刺部位がよく見えるよう衣類をずらしましょう。

その後衣類が汚れないように、穿刺部位付近の衣類を処置用シーツで隠します。

広範囲で穿刺部位付近のイソジン消毒を行うため衣類が汚れやすいんです。


●医師の滅菌ガウン・滅菌手袋着用の介助を行う。

医師が滅菌ガウンを着用する場合はガウン着用の介助を看護師が行います。

首元の紐と腰紐を縛りましょう。

滅菌手袋も開封したりと必要時介助を行いましょう。

この時、必ず滅菌手袋や滅菌ガウンの清潔部分に触れない様に注意!

最初からやり直しになってしまいます!(医師にキレられるし患者さんにも迷惑がかかります 汗)


●清潔野の確保をする。

広い場所に滅菌シーツ(穴なし)を広げて清潔野を確保します。

看護師は滅菌シーツを広げる場所を事前に用意しましょう。清潔野用のワゴンを準備しておくといいですね。

処置用シーツを広げて清潔部分が出来上がったら、そこにシリンジや針、ガーゼなどを落として医師がスムーズに処置をしやすい様に準備を行います。


●局所麻酔材・鎮静剤投与の介助を行う。

穿刺による頭痛を緩和するため、患者の体動を抑制するために腰椎穿刺(ルンバール)の際は局所麻酔材・鎮静剤投与を行います。

これは医師の指示や患者の状態によって違うため事前に指示を確認しておきましょう。

キシロカインなどの局所麻酔を皮下に注射し、意識のある状態で腰椎穿刺(ルンバール)を施工する場合もありますが。

小児など体動が予想される患者さんの場合は、ミタゾラムなどの鎮静剤を使用して眠らせてから検査を施工する場合もあります。

施術者の医師は清潔を保つ必要があるので、看護師は局所麻酔材・鎮静剤投与の介助を行います。

薬の容器を看護師が持ち医師が薬液を吸引しやすい様に傾けます。


●局所麻酔材・鎮静剤投与後は患者の状態の変化に注意する。

局所麻酔材・鎮静剤投与後は薬剤の副作用によりアレルギー症状が出たりショック状態になる可能性もあります。

適宜患者の状態を観察・バイタルサインを測定するなど注意しましょう。

鎮静剤や麻薬を投与した場合は特に注意が必要です。

呼吸抑制や循環動態の抑制などの副作用が出る危険があるのでモニターを装着して患者の状態を注意して観察しましょう。


●カテラン針穿刺の介助を行う。

局所麻酔材・鎮静剤が効いてきたら、いよいよカテラン針を穿刺し髄液確保の開始です。

カテラン針を刺す瞬間は患者の体が動いて穿刺部位がぶれない様に看護師は患者の体をしっかりと抑えます。

患者に声かけを行いリラックスしてもらう様に努めましょう。

カテラン針が適切な場所に刺されば髄液が出てきます。

医師がカテラン針にエクステンションチューブを接続し、チューブから出てくる透明な髄液を滅菌スピッツに採取します。(5〜10ml)

その間も看護師は患者の体を支え安全に検査を行える様に努めましょう。


●カテラン針抜去・穿刺部位保護の介助を行う。

適切な量の髄液が採取できれば終了です。医師はカテラン針を抜去し穿刺部位を滅菌ガーゼで抑えます。

その後は穿刺部位をガーゼー+テープや絆創膏で保護します。保護の方法は医師によって違うので確認しながら介助を行いましょう。

腰椎穿刺(ルンバール)施工後

●安楽な状態に患者を整える。

穿刺部位付近がイソジン消毒で汚れているためアルコール綿や濡れタオルなどで拭き取り綺麗にしましょう。

めくれている衣類も整えて患者を安楽な状態に整えます。


●状態観察・安静の必要性を患者に説明する。

腰椎穿刺(ルンバール)施工後は安静の必要性があることを患者に説明します。

検査後にすぐに動くと頭痛が起こる可能性がありますし、局所麻酔材・鎮静剤を使用していると体がふらつき転倒する危険性があります。

私の病院では1時間はベッド上安静の必要があります。

飲食も1時間は禁止で、入浴は翌日からOKです。

病院によって決まりがあると思うので確認しておきましょう。


●腰椎穿刺(ルンバール)施工後の副作用に注意する。

腰椎穿刺(ルンバール)施工後は副作用の出現に注意しましょう。

腰椎穿刺(ルンバール)施工後の副作用

  • 低髄圧症候群(頭痛・嘔気など)
  • 出血
  • 感染

腰椎穿刺(ルンバール)は比較的簡易な検査で、副作用が起こる事は少ないですが、その中でもよく多い副作用で頭痛や嘔気があります。

これは腰椎穿刺(ルンバール)による髄液採取により体内の髄液が減り低髄圧症候群になる事によって起こります。

腰椎穿刺(ルンバール)後にすぐに動いたり座位になったりすると頭痛や嘔気などの症状が出ることが多いので、しばらくは安静を保つ様に指導を行いましょう。

私の病院では頭部を水平にした状態で1〜2時間は仰臥位で安静を保つ様に説明しています。

また穿刺部位からの出血や感染のリスクもあります。

穿刺部位の観察や発熱の有無なども合わせてチェックしましょう。

局所麻酔剤・鎮静剤使用による副作用観察も引き続き必要です。

検査後もしばらくは呼吸抑制や循環抑制に注意します。

私の病院では鎮静下で腰椎穿刺(ルンバール)を行った場合、1時間程度はSPO2モニターを装着し、検査後15分・30分後にバイタルサインを測定する決まりになっています。

腰椎穿刺(ルンバール)の手順を覚えて看護師として効果的な介助をしよう!

いかがでしたでしょうか?腰椎穿刺の際、看護師が行う事は意外と少ないですよね?

看護師は検査がスムーズに行える様に、医師の介助や患者さんの全身状態の観察を行う様にしましょう。

たま子的看護師としての腰椎穿刺(ルンバール)のポイント!

  • 無菌的に検査ができる様に清潔野の確保を意識する
  • 声かけや説明を行い患者の不安を取り除く
  • 患者を適切な対位にポジショニングし穿刺しやすいようにする
  • 鎮静薬・麻酔薬による副作用出現に注意する
  • 
骨髄穿刺後に起こる副作用を理解し患者へ適切な声かけを行う

たま子

今回の記事をであなたの腰椎穿刺(ルンバール)に対する不安が少しでも少なくなれば幸いです!

 

最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!

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